自動車産業の成型と接合技術
自動車産業の成型と接合技術

溶接、プレス、新しい接合技術

数多くの部品を組み合わせて製造される自動車の工場には、高度に自動化が進められたプレスラインがあります。また、サイドフレームやエンジンフード、ドアなどのパーツを、溶接やその他の接合技術(リベット接合や接着など)を用いて、極めて高精度に信頼性高く、ホワイトボディへ接合するために、産業用ロボットが多く使われています。このような製造工程を経て、私たちが路上で普段目にする自動車の姿が徐々に形作られていきます。自動車産業で益々大きくなる自動化への要求に、Balluffも携わっています。Balluffはプレス、溶接、その他の接合技術の課題に対し高いレベルのソリューションを提供し、未来志向のテクノロジーで製造の自動化を推進していきます。

溶接:溶接プロセスの確実な監視とシステム稼働率の向上

今日、品質のチェックは、最終工程だけでなく、製造プロセスの段階で行われます。検査で、わずかな違いを確実に検出することができれば、コストのかかる再加工やクレームを回避することができます。BalluffのインテリジェントなSmartCameraを用いれば、シムの溶接チェックなどの視覚的な検査で、高い水準の品質維持や効率的な製造プロセス構築を実現することができます。さらに、IO-Link対応の積層信号灯型SmartLightによって、センサの出力信号可視化し、システムの状態を簡単に見える化します。これにより、製造の傾向、経過、不規則性などを早期に認知でき、危険な状況に至る前に対応できる予兆保全が可能となります。

溶接工程では、過酷な条件が要求されます。スパークや金属スパッタ、溶接スパッタが、熱による損傷を引き起こしたり、センサやケーブルに付着して機能に障害を与えたりします。Balluffは溶接スパッタへの耐性を持つセンサやケーブル、アクセサリを豊富に取り揃えています。特に耐久性に優れたステンレス製の検出面を持つセンサや、セラミックコーティングが施されたセンサは、溶接現場に直接設置して使用することができます。これにより、生産の品質とシステムの稼働率が向上します。また、溶接現場のために開発されたIO-Link対応のI/OハブやゲートウェイはEMCノイズの影響を受けず、確実な信号伝送を行うことができます。

溶接工程のアプリケーション事例

  • EMCノイズ環境下での確実な信号伝送

    Balluffの溶接環境のために開発されたリモートI/O製品は、溶接スパッタや溶接電流、EMCノイズの影響を受けません。ラインナップとして、IO-Linkゲートウェイ、IO-Link対応センサハブ、IO-Link対応I/Oハブを取り揃えています。これらの製品のすべてのチャンネルには短絡保護回路と過負荷保護回路が搭載されています。IO-Link対応ハブにより、各溶接セルごとの分散型システムを構築し、Ethernet/IP対応のIO-Linkゲートウェイによって、直接、装置のコントローラと通信することが可能です。IO-Linkゲートウェイに搭載されたIO-Linkマスタポートには、インテリジェントなIO-Linkセンサやアクチュエータ、I/Oハブなど、多様なデバイスを接続でき、各デバイスのパラメータ設定はIO-Link経由で簡単に行うことができます。さらに、有益なデータや診断情報は品質維持や予兆保全の情報として活用できます。しかも、このシステムの接続は標準的なコネクタ付きの3線非シールドケーブルを使用するため、工数とコストを著しく削減することができます。

    EMCノイズ環境下での確実な信号伝送

  • 動作状態を瞬時に見える化

    BalluffのIO-Linkのインタフェースを搭載した積層信号灯型SmartLightは、様々な動作状態を柔軟に表示させることができます。プロセス実行中の動向や進行状況を3つのモードで見える化することにより、危険な状況が発生する前に認知できる、予知保全を実現します。セグメント、レベル、ランライトのモード選択や、色やセグメントの数、大きさ、ユーザー設定色の調整などを個別に設定できます。特に秀逸なのは、稼動中であっても、この設定を変更することができることです。これは、IO-LinkによってコントローラからSmartLightの設定が簡単に行えるからです。もちろん、IO-Link対応であるこのSmartLightは、他のIO-Linkデバイスと同様に、標準的な3線非シールドケーブルでシステムへ簡単に統合することが可能です。

    動作状態を見える化するIO-Link対応積層信号灯型SmartLight

  • 一貫した、確実な通信

    溶接ロボットは溶接工程にもはや欠かせません。ロボットのツールには多くのセンサやアクチュエータが搭載されており、これらの重量がロボットの動作に影響を及ぼすことがあります。Balluff が溶接環境のために開発したIO-Link対応I/Oハブを用いれば、省スペースと軽量化ができます。接続は、入手性が良く柔らかい標準的なセンサケーブルを接続するだけです。従来のような多芯ケーブルは不要です。IO-Linkは、シールド線を用いなくても、ノイズの干渉を受けず、インテリジェントなデバイスと通信できます。

    溶接工程で確実な通信を可能とする IO-Linkデバイス

  • 最適な電源供給

    Balluffの高機能パワーサプライ Heartbeatは、信頼性高く、効率的な電源供給を行います。カバーを必要としない保護構造IP67のHeartbeatは、完全に覆われた隙間のない構造により、衝撃や振動、汚染に対して優れた耐性を持ちます。しかも、Heartbeatは自身の状態を継続的に通知します。電源の電気的負荷、熱ストレス、耐用年数をIO-Link経由で伝達し、さらに、搭載された3色に光るLEDで視覚的にも瞬時に確認することができます。この機能により、故障が起こる前の最適な時期に警告を受けられる、予兆保全が実現します。つまり、電源の最適な交換時期が把握でき、不測のダウンタイムを削減し、装置の稼働率が向上します。

    信頼性の高い、効率的な電源供給を提供するインテリジェントパワーサプライ Heartbeat

プレス:ダウンタイム削減と立上げ時間の縮小、確実な搬送

プレスでは巨大な力が加わります。それは金型への負荷だけに留まりません。プレス機に搭載されたセンサも、この負荷に耐えなければなりません。Balluffのセンサとアクセサリは、大きな力が加わる環境でも、絶対的な信頼性を持って動作します。Balluffの堅牢な製品群を用いれば、装置のダウンタイムを最小限に抑え、コストを削減することができます。

特に、昨今の多品種生産への要求により、これまで以上に頻繁な金型交換が不可欠となります。しかし、この変更にはかなりの時間が取られます。このダウンタイムによるコストは膨大です。電力と信号を非接触で伝送するBalluffのインダクティブカプラは、この金型交換を著しく簡素化します。これにより、システムの柔軟性と共に、従来のコネクタ接続で起こる摩耗劣化によるメンテナンスが不要となります。また、IO-Link対応のI/Oハブに搭載されたID機能により、誤った金型の割当てがなくなります。IO-Link対応のデバイスを使用すれば、デバイスのパラメータをIO-Linkマスタポートに保存することができます。このパラメータは新しいデバイスへ交換した際に自動的にダウンロードされるため、作業者によるデバイスの設定が不要となります。もちろん、全てのパラメータはコントローラから瞬時に設定変更を行うことが可能です。よって、多品種生産の要求や小ロットサイズの製造であっても、この柔軟性により、プロセスの効率性が維持されます。

傾斜またはベルトコンベアによるプレス加工されたパーツの搬送では、金型の破損を防ぐため、円滑な搬送が求められます。これを実現することで、初めて、中断のない迅速な製造プロセスを構築できます。Balluffの光電センサや誘導型近接センサはパーツの停滞を即座に検知するため、確実で効率的な搬送を実現できます。

プレス工程のアプリケーション事例

  • 迅速な金型 / ロボットグリッパの交換

    Balluffのインダクティブカプラは、メカ的な接触なく、空隙を介してデータと電力を電素することができます。このことにより、金型やロボットグリッパの自動交換を、摩耗なく実現できます。このシステムで、金型やグリッパの交換にかかる時間を短縮し、稼動率の向上が図れます。通信は金型やツールの交換後、直ちに実施されるため、製造の中断を最小限にすることができます。また、IO-Link対応のインダクティブカプラの先に接続される、ID機能を持ったI/Oハブに識別情報を保存すれば、金型やグリッパの選択ミスがなくなります。

    インダクティブカプラにより、金型とロボットグリッパの交換にかかる時間を最小限に短縮

  • 効率的なトレーサビリティ

    RFIDによる自動識別を用いれば、大型プレスラインで誤りのない適切な金型の使用を、確実に実現できます。さらに、製造するパーツに関する製品情報や製造・品質に関する情報も把握できます。Balluffは、この危険な環境で必要となる、広い通信範囲と耐環境性を備えたUHFシステムを提供します。このシステムは、アンテナに搭載された自動設定ボタンを押すだけで、簡単かつ迅速に稼働します。さらに、検出距離の長い耐高磁界誘導型近接センサを用いれば、ワークである鋼板がプレス機に正しく配置されているかを確認することが出来ます。

    大型プレスラインでの RFIDによる自動識別

  • プレスラインへの侵入防止

    金型を交換する際に、金型がレールに沿ってプレス機へ移動する場合、このエリアへの人の侵入を阻止しなければなりません。Balluffの非接触のセーフティライトカーテンは指や手、ヒトの体を検知し、侵入の検知時には即座に装置を停止させます。偏光ミラーを用いれば、金型交換の領域を3方面で保護できます。

    非接触のセーフティライトカーテンによるプレスラインへの侵入防止

新しい接合技術:常に高いレベルの品質を維持する接合プロセス

車体の軽量化を進めるために、接合技術は革新を起こすキーテクノロジーとなっています。従来の鉄の他、アルミや超硬張力鋼、繊維複合材などの軽合金の採用が増えています。多様な材質を互いに確実に接合するため、新しい接合技術が用いられます。

リベット接合やクリンチング接合、ボルト止め、接着など様々な接合技術があります。特に接着は他の接合技術に置き換わる技術として採用が増えています。今日の自動車には、15 ~ 18kgの接着剤が使用されています。フロントウィンドやリアウィンドウを接着剤で固定することは、もはや珍しくありません。しかし、このプロセスを担うには、絶対的な安全性のリスクを負わなければなりません。そのため、接着技術には高度な正確性が求められます。例えば、使用する接着剤を間違えると、重大な欠陥を引き起こし、リコールの原因となる場合もあります。

新しい接合技術のアプリケーション事例

  • 接着剤のビード塗布検出

    車のウィンドウガラスの接着工程では、ロボットのノズルから接着剤がビード状(ひも状)に塗布されます。この塗布は、非常に高い精度が求めらます。Balluffのビジョンセンサは、接着剤のビード塗布の品質を確実にチェックし、不良個所を検出します。また、オプションの外部照明は点検箇所への最適なライティングを提供します。

    接着剤のビード塗布の品質を確実にチェックするビジョンセンサ

  • 間違えのない、確実な識別

    自動車の製造には数多くの種類の接着剤が使用されます。確実なプロセスを確保するため、接着剤の容器にRFIDタグを取り付け、プロセスの前にRFIDアンテナでタグのデータを読めば、接着剤の種類の間違えがなくなります。

    RFIDによるプロセス前の確実な接着剤の識別

  • リベット接合の品質検査

    リベット接合は、溶接接合と違い、熱負荷の生じない確実な接合方法として、広く認知されています。リベット接合の品質を高い水準で維持するためには、ポンチとダイスの品質を定期的に検査する必要があります。Balluffのビジョンセンサはポンチやダイスの品質不良を講じることができます。

    リベット接合の品質検査

その他の情報

リリースリスト プロジェクトハンドブック、リリースリスト、プロジェクト情報

モビリティ ロット数 1 に至っても効率と品質を保証

IO-Link IO-Link によるプロセス品質の向上

高耐久性 過酷な産業的条件でも最高の信頼性

安全性 Balluff 品質の機械安全性

マシンビジョン(MV) 産業用画像処理 – ソリューション一式を 1 社で提供